今日も後から使える(始めたてでも参考になる)テクニカルな話題で、「ギア比」について少し話を進めてみます。

AvantSlot、NSR、ScaleAuto、slot.itといったメーカーでは
スパーギアをイモネジを使って固定するタイプなので比較的手軽にギア比を交換することができます。
また、これらのメーカーからは(ピニオンやスパー)ギアがそれぞれ発売されているので、そもそもがギア比を変えて楽しむことも前提としているところもあります。
(特にサイドワインダー・アングルワインダーのスパーギア)は各社材質や形状、サイズに特徴がありこれを考え始めると「よくわからない」になってしまうので、
今日はあえてこの部分の情報は少なめに。「ギア比」に絞って話を進めましょう。
(参考:スパーギアのプラスチックとアルミ)
「ギア比」という言葉自体、スロットカー(やラジコンなど)ではよく耳にしますが、
『タイヤ(シャフト)を1回転させるのに、モーターが何回転するか』という数字を表したものです。
自転車のギアを思い出していただくとわかりやすいと思いますが、加速(自転車で言うと軽い)向きにすると最高速は弱くなります。
残念ながら加速から最高速まで全てをカバーするようなギア比はなく、「どこを選択するか?」という話になります。
また加速を強くするとブレーキも効きやすく、反対に最高速に振ると「止まらない(止まりづらい)」クルマに仕上がります。
スロットカーのギア比を考える上で難しいのが自転車や自動車のようにミッションがない(1つのギア比しか選べない)。ということ。
また普段営業コースを使っている方はレーンによっても特徴が異なるので、100%適正をあわせていくことは難しく、どこかで妥協してギア比を選ばないといけない。ということになります。
(一般的にトラックの中央はコーナーのバリエーションが少なめになり、端のコースを使うほど低速、高速のコーナーがありギア比の選択は難しくなります)
さて、概念的なものの説明はこれくらいにして、ここからはもう少し具体的にギア比(数字)の説明していきましょう。
まず、(非常に特殊なケースを除いて)モーターにつけるピニオンギアとシャフト側についているスパー(インラインの場合はクラウン)ギアに分かれます。
1/32スロットカーの場合、ピニオンギアはインライン用は5.5mm、サイドワインダー/アングルワインダーは6.5mm、7.5mmを使います。
ギアの枚数が変わっても直径は変わりません。
インライン用なら8枚、9枚、10枚、11枚
サイドワインダー用だと10枚、11枚、12枚、13枚
というようにこの直径さえあわせていればどのギアでも使えます。
(1/32スロットカーを始めたばかりの方には驚かれますが)
ピニオンギアとクラウン(スパー)ギアの枚数はセットではなく、
クラウンギア28枚に対してピニオンギアは8枚、9枚、10枚、11枚全て使うことができます。
(さらにもっと特殊な(インラインで6.5mmのピニオンギアを使うなど)使い方もありますが、今回はこれは省略します)
ギアの枚数と加速or最高速どちらが強くなるか?については下記の通りです。
ピニオンギアは枚数が大きくなると最高速重視
クラウン(スパー)ギアは枚数が大きくなると加速重視
これは [クラウン(スパー)ギアの枚数] ÷ [ピニオンギアの枚数] で計算して、
数字が大きくなればなるほど加速が強くなる。という形になります。
(例:ピニオンギア 9枚、クラウンギア 27枚 の場合 27 ÷ 9 = 3.00)
ギア比 = クラウン(スパー)ギアの枚数 ÷ ピニオンギアの枚数
数字が大きい(色が濃い)ほど加速重視、小さい(色が薄い)ほど最高速重視です。
インライン用(ピニオンギア Φ5.5mm)
| クラウン\ピニオン | 8枚 | 9枚 | 10枚 | 11枚 |
|---|---|---|---|---|
| 24枚 | 3.00 | 2.67 | 2.40 | 2.18 |
| 25枚 | 3.12 | 2.78 | 2.50 | 2.27 |
| 26枚 | 3.25 | 2.89 | 2.60 | 2.36 |
| 27枚 | 3.38 | 3.00 | 2.70 | 2.45 |
| 28枚 | 3.50 | 3.11 | 2.80 | 2.55 |
| 29枚 | 3.62 | 3.22 | 2.90 | 2.64 |
| 30枚 | 3.75 | 3.33 | 3.00 | 2.73 |
サイドワインダー用(ピニオンギア Φ6.5mm)
| スパー\ピニオン | 10枚 | 11枚 | 12枚 | 13枚 |
|---|---|---|---|---|
| 34枚 | 3.40 | 3.09 | 2.83 | 2.62 |
| 35枚 | 3.50 | 3.18 | 2.92 | 2.69 |
| 36枚 | 3.60 | 3.27 | 3.00 | 2.77 |
| 37枚 | 3.70 | 3.36 | 3.08 | 2.85 |
| 38枚 | 3.80 | 3.45 | 3.17 | 2.92 |
アングルワインダー用(ピニオンギア Φ7.5mm)
| スパー\ピニオン | 12枚 | 13枚 | 14枚 | 15枚 |
|---|---|---|---|---|
| 28枚 | 2.33 | 2.15 | 2.00 | 1.87 |
| 29枚 | 2.42 | 2.23 | 2.07 | 1.93 |
| 30枚 | 2.50 | 2.31 | 2.14 | 2.00 |
| 31枚 | 2.58 | 2.38 | 2.21 | 2.07 |
| 32枚 | 2.67 | 2.46 | 2.29 | 2.13 |
| 33枚 | 2.75 | 2.54 | 2.36 | 2.20 |
| 34枚 | 2.83 | 2.62 | 2.43 | 2.27 |
| 35枚 | 2.92 | 2.69 | 2.50 | 2.33 |
※アングルワインダーでΦ6.5mmのピニオンギアを使う場合も、ギア比の計算方法は同じです。
この加速、最高速の考え方は実際にはタイヤの直径(大きいと最高速が強くなる)も大きく影響するので、ギア比のみをもって全てが解決するわけではありませんが一つの大きい指標になるので参考にしてください。
実際には組み合わせにも一部制約があります。
取り上げてほしいケースやわからない点などご来店時、メールやSNS等でお気軽にご相談ください。