Le Mans WEC 海外より

1/32 Le Mans 24hours

『ル・マン』といえばフランスの田舎町ですがイメージとしてはやはり『耐久レース』

6月の(自動車の)『24時間耐久レース』は有名ですが、
4月には(2輪の)『24時間ロードレース』、他にもスプリントでもMotoGPなど、
世界選手権クラスのレースがいくつも行われています。

1/32スロットカーでも『耐久レース』は人気の一つで、
数年前まではNSRやNINCOもメーカー主催で開催していたり、
クラブ単位でも24時間耐久レースが年に数回行われています。


そんな中で今年で6回目の24時間耐久レースが4月2、3日の両日イギリスで行われました。

『24時間耐久レース』というホンモノのクルマの耐久レースと同じ(紛らわしい)名前のレースですが、
開催地がイギリスという違いはありますが、コースレイアウトや競技車両などホンモノの“ル・マン”と同じもの。
かなり本格的なスロットカーレースです。

主催は『DISCA(Digital Slotcar Association)』
デジタルシステムのスロットカーでのレースを行っている団体です。
(そんな団体があることを知りませんでしたが)

今年のレースの様子がYOUTUBEに上がっていたので詳しくはこちらからご覧いただけます

コースレイアウトも実際のル・マン(サルテ・サーキット)を真似ているようです。
(ストレート(ユノディエール)にシケインができる前の古いタイプですが)

実際の距離など詳細は公表されていませんでしたが、
バスケットコート2面の体育館をほぼ使いきっていることからもその大きさが想像できます。


参加しているクルマも実際のル・マンを走ったクルマに限定されているようで、
こういう“縛り”がメーカー主催とは大きく異なります。

参加車両はル・マンに参加しているクルマ。なので、
スロットカーとして発売されていなくてもル・マンを走っていればエントリーできます。

例えば、
gtr_lm NISSAN GT-R LM

IMG_5992 Porsche 918 HYBRID

IMG_5989 TOYOTA TS030 HYBRID

また、シャシーも自作となりますが今年は3Dプリンターで作ったモノが増えてくるなど
メーカー主催のレースと比べるとチーム(人)よりもクルマにも主役的な要素が多くなります。

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3Dプリンターで作られたシャシー

変わっているのはこれだけじゃなくてレギュレーションもスロットカーレースとはちょっと変わっていて、
LMP1:アングルワインダーのオープンカン
LMP2:アングルワインダーのクローズドカン
GT:サイドワインダー、もしくはアングルワインダーのFLAT6
とクラス別の混走。

っていうか混走ができるのがデジタルらしいところ。
遅いクルマが前を塞ぐ。なんてことも起こるところが実車っぽいです。


そして、耐久レースなので当然(?)ライトの点灯義務があり、
故障やクラッシュなどでライトが付かない場合はピットインでの修理が必要になります。
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これまでのスロットカーレースでは8レーンのコースを複数作って、
各レーンを(1時間毎に)3回走る方法で周回数の合計を競っていましたが、
デジタルではコースを入れ替わる必要がありません。
今回は4レーンの1コース分のみで全ての台数(20台くらい?)でレースができるので、
コースが大きくても省スペースなのかもしれません。

これまでのスロットカーレースとは違うところも多く、
新しい形のスロットカーレースだと思います。


デジタルのシステムはかなり複雑で、
実施には専門知識を加えた本格的なサポートが必要なため、
日本でできるか、というとまだまだかなり難しいとは思いますが、
スロットカーレースとしての可能性の一面を見ることができるレースです。



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普通はコース周辺にはレースの妨げになるようなジオラマ関係は置かれていないのですが、
このレースはコース周辺の装飾にも力が入っています。

夜のピット風景とかカッコイイ!

Italia Slotに詳しい紹介、写真があるので、そちらもご覧ください。

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