TeamSlotのホイールの作り方が面白い
TeamSlotのホイールが変わる?!
ちょっと前の話になりますが、
“TeamSlotのホイールが新しくリニューアル”
という情報がありました。
「また企画だけの話で、実際に発売になるまでにはかなり時間がかかるのかな。」
と話半分くらいで聞いていましたが、
実際に発売になっているようなので、その当たりの情報をちょっとまとめてみましょう。
TeamSlotのホイールと言えば、
これまではワンピースタイプのホイールで、いくつかのパターンをラインナップしていましたが、
今回はホイール本体とインナーのツーピース構造。
ちょっと旧いクルマが多いだけに、ホイールデザインも“その時代”にあったもので、
雰囲気のいいホイールを多く揃えていました。

LanciaStratosのホイール(アクスル)
スロットカーのホイールはどうなっているのか?
「TeamSlotのホイールが変わっている」の話の前に、
まず一般的なツーピース構造のホイールについて見てみましょう。
今回はslot.itを参考にします。
通常はホイール本体を作り、そこにインナーを入れてホイールデザインを楽しめるようにするタイプ。

slot.itのホイール本体と

インナーはこんな形状
この形のメリットは本体は精度は必要になりますが、インナーにはそれほど厳密な精度は必要ありません。
また、ホイールの材質が変わっても同じインナーを使うことができること。
反対にデメリットは(特にプラスチックの場合)ホイール本体の形状が若干複雑になるので、
制作コストが高くなってしまいます。
では、TeamSlotのホイールはどうなっているのか?
それではTeamSlot。
slot.itのホイール本体を1/3くらいでカットしてしまう形で、
本体側(?)とインナー側に別れます。

CGですがこんな感じ。

ホイールのメイン側も構造を簡略化して

別途インナーを取り付けてホイールを形成します
(slot.itと比べて)インナーも(厚みを)小さくすることができて通常の2ピースよりもコストを下げることができます。
部品点数は増えますが、同じようなホイールサイズのラインナップが中心のTeamSlotにとっては
メイン側のホイールを共通部品にすることによって大量生産できコストが下がる。
そしてインナー側も簡素にすることによってホイールのトータルコストを下げることができます。
いいことばかり?でもTeamSlotにしかできない
こうやって見てみるといいことばかりで他のメーカーも今後はマネするのか、
そしてTeamSlotのホイールが使いやすくなるのかというとそうでもありません。
TeamSlotのような作り方の場合、
インナー側にもある程度高い精度を求められるので、
“走り”をメインとするならば、この作り方ではちょっと無理があるかな。という感じです。
メーカーの特徴とラインナップなどから考えても
『TeamSlotにしかできない(許されない?)ホイール』
のように見えます。
また、メーカー全体ではコスト削減になりますが、
日本国内では流通量が少なく、輸入量もごくこのコスト面での恩恵も受けることは難しいと思います。
(そもそも通常入手できるかどうか。・・・・・)
実際には課題も多そうですが、
(好みに合わせて)スロットカーのホイールを交換する。
というのが一般的になるといいですね。

Lancia Stratos用

ジュリア系のアルファロメオのカンパニョーロ風

イタリア、スペインの旧車にはこっち。